太陽光発電は、光電効果という原理を活用した方法です。
原子の中心にある原子核には電子がくっついています。太陽の光が当たると電子は原子核から勢いよく離れて活発に動き出し、電気が発生します。
この電子を動かして発生する電気を利用するのが、太陽光発電の仕組みです。
太陽光は、温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーです。
資源に乏しい日本では、重要な国産資源とされており、太陽光の他には、風力・地熱・中小水力・バイオマス(生物由来の有機質資源)があります。
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現在は、シリコン製のソーラーパネルが主流になっています。シリコンの原子は原子核の周りに14個の電子があり、結晶化したシリコンを原料に半導体が作られています。電気をよく通す(導体)・通さない(絶縁体)の中間に位置するのが半導体です。
電気を通しすぎないという特徴が太陽光パネルの材質として最適とされています。
N型とP型という2種類の異なる性質を持った半導体を使うことで発電ができるのです。
ソーラーパネルは、N型とP型の2つの半導体が重なってできています。
太陽の光が2つのパネルの境界部に当たると、プラス電子(正孔)とマイナス電子が発生します。プラス電子はP型へ、マイナス電子はN型へ磁石に吸い寄せられるように移動し、電気が発生する仕組みです。
発生した電気は直流、つまり電池と同じ電流です。このままでは、家電製品を動かせません。家電製品は交流で動くため、直流を交流へと変換させる必要があります。
交流へ変換させるために、『パワーコンディショナ』と呼ばれる装置を設置します。
パワーコンディショナを通して直流から交流へと変換された電気で家電製品が使用できるようになります。
日中に作られた電気は、主に家のテレビや冷蔵庫などの家電製品を動かすために消費されます。消費しきれずに余った電気(余剰電力)は、契約している電力会社で買い取ってもらうことが可能です。
自宅で蓄電池や電気自動車などを設置している場合には、売電せずに電気を蓄えることも可能です。万が一の災害に備えて、近年人気になってきています。
「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」は、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度です。
―引用;経済産業省 資源エネルギー庁「固定価格買取制度」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/surcharge.html
2022年度のFIT買取価格は、以下のようになっています。
固定買取期間は20年間となっており、買取期間が終了した後は引き続き電力会社または新電力会社に売電が可能です。(契約切り替え手続きが必要、売電価格は半分以下になることが多い)
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「2021年度以降の価格表(調達価格1kWhあたり)」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_kakaku.html
経済産業省が定める事業用太陽光発電には、2種類あります。産業用太陽光発電とは、全量買取型を産業用として呼んでいました。
※2020年度以降の10kW以上の太陽光発電では「余剰買取」のみとなります。
家庭用は10kW未満、産業用は10kW以上と出力電力量で分けられているのが主な違いとなります。設置容量が10kW以上あれば、自宅に設置する太陽光発電でも産業用として買取が可能です。
ただし、10kW以上の事業用で設置すると家庭用としての補助金が出ないので、将来的に設置コストが回収可能であるかを含めた試算が必要になるでしょう。
産業用としての太陽光発電には、他に営農型太陽光発電があります。農地に支柱を立てて上部分で太陽光発電を行いつつ、畑では作物を育てる方法です。
農作業を行うのに支障がないよう隙間を空けてパネルを設置し、下の畑での機械作業も可能にしています。
出典:農林水産省 営農型太陽光発電について
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/renewable/energy/einou.html
買取価格の財源は、電気量に含まれている『再エネ発電月賦課金』です。2021年度の総額では、2兆7000億円に増えました。
消費者が負担する財源は年を追うごとに大きく増えています。消費者の負担を少しでも軽くするため、2022年から新たにFIP制度が開始されることになりました。
FIPとは、Feed-in Premiumの略語です。2022年4月から開始されます。
FIT制度のように固定価格ではなく、再生可能エネルギー発電事業者が卸市場などで売電を行い、売電の値段に対して一定のプレミアム(補助額)を上乗せする制度です。
価格は電力市場と連動します。
将来的に、再生可能エネルギーを電力市場へ統合するための段階的措置として設置された制度です。
4月より一定規模以上の事業者は、新規認定でFIP制度のみが認められることになります。従来のFIT認定を受けている50kW以上の事業者も希望すれは、FIP制度に移行が可能です。
出典:経済産業省 資源エネルギー庁 再エネを日本の主力エネルギーに!
「FTP制度」が2022年4月スタート
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/fip.html
産業用太陽光発電の設置に必要な条件は、以下のようになっています。
※営農型太陽光発電についても、設置には農地法に基づく一時転用の許可が必要
最近では、曇りの日でも発電可能である画期的なパネルが開発され、従来のソーラーパネルと比較して倍以上の発電が可能となりました。(例:『オーレウス』。ダイソンサステナビリティ賞を受賞)
天候の影響を受けないソーラーパネルが活躍する日も近いかもしれません。
導入コストは確かにかかりますが、他の再生可能エネルギー施設を建設するよりも太陽光発電のほうが安く済みます。遊休地や屋上を利用すれば設置場所の確保も容易というところも、太陽光発電の導入が進む理由と考えられます。
太陽光発電は、光電効果を利用し、2種類の半導体を貼り合わせたソーラーパネルで発電を行います。売電には、家庭用と事業用によってそれぞれの売電価格が設定されています。
売電費用は、私たちが普段使う電気使用料に含まれている「再エネ発電月賦可金」によって賄われており、年を追うごとに負担額が増大していることがわかりました。
エネルギー資源に乏しい日本で活用できる太陽光は、今後も重要な再生可能エネルギー資源です。電力量を維持していくためには、FIT制度だけでなく電力市場参入も見据えたFIP制度の導入が不可欠となっています。
脱炭素社会を推進して行く上でも、太陽光発電の必要性と重要性はこれまで以上に増していくでしょう。
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